ユーロドルはポジションの偏りで素直に動かず、ローソク足で分析してみる

ユーロドルの行って来い相場

ポジションの偏り

今週のユーロドルは行って来い相場となりました。13日にこちらの記事でも記載した通り今週は1.1300を割り込んだ事で大きく売られましたが、この1.1300ラインは多くの投資家が意識していたサポートラインでもあります。この重要なラインを割った事で、結果的に大勢の見方が売り一方向に偏ってしまったものと思われ、パターン通りの素直な動きとはならなくなってしまいました。

市場のポジションに偏りが生じると、ポジションの逆方向に相場が動く傾向があります。

FXの相場全体で見ると「売り」と「買い」のポジションの総和はゼロです。損益の総和もゼロで、FXはゼロサム(合計0)となります。その為、短期的にポジションが「売り」or「買い」のどちらか一方向に偏ると相場は動きにくくなり、判断の早いトレーダーは利益確定やドテンして逆のポジションを持つようになります。すると相場は徐々に逆方向に動き始め、偏っていた方の多くのポジションのロスカットを巻き込み、逆方向の動きに加速を増して相場は動くようになります。

このようにロスカットを巻き込むと相場が大きく動く事になり、まさにロスカットが相場を動かすための原動力となります。そして逆方向の動きが一巡するとショートもロングのポジションも無いほぼスクエア(ノーポジ)の状態となります。

ロスカットによる逆方向の動き

今週の4時足のチャートです。サポートラインとなっていた1.1300を割り込むと1.12前半まで大きく売られました。この時も1.13を下回ったところにあった大量のロスカットを巻き込んだ為、下落に勢いがつきました。

そして、一度ロングポジションが解消すると、マーケットの見方が一方向となりショートポジションが積み上がり、下げ渋るようになりました。この時、判断の早いトレーダーは利益確定をしています。

すると今度は逆方向に動き出し、ショートポジションのロスカットを巻き込みながら上昇し始め、現在11/16 23:00(JST)では1.138近辺まで巻き返す急上昇となっています。

 

ローソク足分析

今週のEUR/USD相場をローソク足分析で見てみます。ローソク足の詳細はテクニカル分析のローソク足をご参照ください。

EUR/USD週足

こちらのEUR/USDの週足を見ても「行って来い」であることがわかります。現在まだ週が終わっていませんが、現在のローソク足の形状はほぼ「寄引同時線(下十字)」です。

寄引同時線が相場の下位に出現した場合は、売り勢力の衰えを示唆します。

EUR/USD日足

日足で見てみると、11/12に大陰線を付けた翌日に大陽線となり、大陽線の終値が前日大陰線の中心部分より上まで切り返して引けています。いわゆる「切り込み線(切り返し線)」の形状です。これも相場の下位で出現した場合は、上昇転換を示唆します。

 

結局はレンジ?

大きな目線では今回の下げはダマシであり、結局レンジ相場の可能性があります。そうこうしてると1.14台まで戻ってきました。来週の展開に注目したいと思います。

 

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